民事調停

民事調停とは

民事調停とは、話し合いによる問題解決を簡易裁判所で行う手続をいいます。
裁判官と調停委員(一般市民から選ばれた専門家)が間に入って話し合いを進め、 当事者双方の言い分や実情をふまえた上で専門家からの判断を行い、 話し合いの合意内容をうまく調整をしてくれる制度です。

訴訟とは異なり裁判所が一方的に結論を出し強制することはありません。
話し合いでお互いの合意を得られなければ訴訟に移ることとなります。

民事調停が有効な場合

第三者を交えた話し合いにより平和的な解決を図るという性質から、 例えば次のような場合には有効な手段といえます。

  • 今後も相手と良好な関係でいたい場合
  • 相手に話し合いの余地があり、譲歩により解決が見込める場合
  • 第三者からの客観的な判断を仰ぎ、実情にあわせた解決をしたい場合

民事調停のメリット・デメリット

民事調停には、次のようなメリット・デメリットがあります。

民事調停のメリット

メリット 説明
費用が安い 民事調停の申立手数料は訴訟手数料の半分で、請求金額が100万円の場合5000円+郵便代ですみます。
手続が簡単 民事調停の申立ては債務者の住所地を管轄する簡易裁判所で行いますが、 定型の申立て用紙が備え付けられているので手続が簡単にすみます。
プライバシーが
保護される
民事調停は裁判とは異なり傍聴ができない調停室という個室で行われるため、 他人にトラブルの内容を知られることがありません。
平和的に
解決できる
お互い合意を前提としているため、平和的な解決を望めます。
請求内容が
限定されない
金銭などの支払いに限られている公正証書とは異なり、内容が限定されていません。
例えば不動産の明渡しや譲渡なども請求できます。
執行力がある 民事調停の調停調書は債務名義となるため、 不履行があれば裁判の確定判決と同じように強制執行に移ることができます。

民事調停のデメリット

デメリット 説明
合意が必要 債権者・債務者双方の合意が必要なため、 話し合いの余地がない場合は意味がありません。
訴訟の
可能性がある
調停の当日に裁判所に出頭するかどうかは自由で、罰則もありません。
双方の合意ができなかったり、相手が裁判所に出頭せずに調停が不成立になった場合は、 訴訟に移行することになります。

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